漢方でなんとかしたい!

漢方一般、中医心理学、中華圏文化風習について書いていきます

本日 基礎コースの勉強会でした

八綱弁証について勉強しています。

落語「疝気の虫」から漢方薬の温性、涼性を説明する

神農本草経の収載薬物の種類は365種。4000~5000年前の神様、神農の名前が付いていますが、後漢から三国の時代にできた中国最古の薬物書です。伝説では神農様が草を舐めてその薬効を分類していったということです。時々毒草に中って倒れますがお…

国際中医師試験解説(中薬学)6

[清熱薬・清熱瀉火薬]問49 生石膏がもつ効能はどれか? A 清熱瀉火 除煩止渇 B 清熱瀉火 清肝明目 C 清熱瀉火 滋陰潤燥 D 清熱瀉火 涼血解毒 E 清熱瀉火 利湿退黄 [解答]A 清熱瀉火薬=清熱の範囲は限定!温病気分熱・雑病の臓腑気分熱。 ①温病:衛分…

左玉右銀(再掲)

玉(ぎょく)とは翡翠などの宝石のことです。男性でも女性でもおしゃれにブレスレットをしますが、左手右手どちらにしますか。香港や台湾ではよく翡翠のブレスレットをしている人を見かけますが、中国文化のなかにはざっくりとしたルールがあるんです。①養生…

中国四大奇書の中の診断(脈診)

西遊記も中国四大奇書のうちのひとつです。明代に書かれました。 玄奘三蔵一行が朱紫国に入ると、この国の王様は病に倒れていて医者を求めているという張り紙が貼ってありました。悟空は玄奘三蔵が止めるのも聞かずに宮殿に「俺が病気を治してやる」と乗り込…

国際中医師試験解説(中薬学)5

問41~44は柴胡祭りだ。 柴胡の効能を抑えていれば楽勝。 ① 和解退熱:葛根と同じで強い退熱作用有り。誤解しやすい点=外感発熱でもOK。少陽証の発熱には黄芩と配合(小柴胡湯) ② 疏肝解鬱:みんな大好き逍遥散。 ③ 昇挙陽気:気虚下陥証。問45 疏散…

マタニティーブルー(産後うつ)は中医学で。

大棗。加工されてお菓子としても売っています。 東京23区で2005年から14年までの間に63人もの妊産婦(妊娠から産後1年、まで)が自殺で亡くなっていることが分かりました。産後の自殺の原因では産後うつが一番多かったそうです。割合にすると出産…

国際中医師試験解説(中薬学)4

36 温中止嘔の効能がある薬はどれか? A 麻黄 B 桂枝 C 紫蘇 D 生姜 E 香薷 [解答]D 刺身三点盛りの話はしたよね。同じ中焦(脾胃)に働くけど紫蘇は行気寛中(脾胃気滞! 肝気鬱結ではない)、生姜は温中。ともに解表作用は弱いので解表の目的では補助…

国際中医師試験解説(中薬学)3

32 鼻淵鼻塞と頭痛の治療に優れた薬はどれか? A 防風 B 紫蘇 C 細辛 D 独活 E 桑葉 [解答] C 解表薬の中で通鼻竅の作用があるのは、白芷(+止痛)、細辛(+止痛、温肺化飲)、蒼耳子(有毒)、辛夷(鼻淵の要薬) 白芷は頭痛、鼻塞がある風寒感冒に用…

人はなぜ夜になると眠くなるのか、そしてなぜ夢を見るのか?(前)(こころと漢方)

森羅万象はすべて陰陽の運動により成り立っています。一日24時間でいえば陽気が段々と盛んになってくれば明るくなってきます。昼くらいには陽気はマックスになり明かるいです。夕方は陰気が盛んになり始め、陽気はだんだん減っていくので暗くなってきます…

中国茶を飲む前に急須を「開壺」をしよう。

お茶会の様子です 友人の王君から紫砂壺を頂きました。江蘇省宜興が原産で、明代から作られている紫砂を原料とした急須で大変高価なものです。 紫砂から作られているため土臭さが残っているのではじめに「開壺」という作業が必要です。今回は伝統的な方法で…

国際中医師試験解説(中薬学)2

27 下記の項目で、発散発表、行気寛中という働きをもち安胎もできる薬はどれか? A 羌活 B 白芷 C 細辛 D 紫蘇 E 生姜 [解答]D 紫蘇と生姜。共通点は刺身三点盛についてくる点や。だから帰経は脾。解表薬だけど力は弱い。だから解表ではなく発表と…

国際中医師試験解説(中薬学)1

[発散風寒薬(辛温解表薬)]22 発汗解表作用と利水消腫の二つの効能をもつ薬はどれか? A 麻黄・荊芥 B 香薷・紫蘇 C 生姜・桂枝 D 麻黄・香薷 E 防風・白芷 [解答]D 麻黄の最後の効能に利水があったよね。麻黄と同じ作用があるのは香薷、香薷あ…

桃には霊力があり邪を排除しました。(こころと漢方)

北宋の詩人 王安石が元旦の人々の様子を詩にしています。 爆竹の音を聞きながら一年を送った 暖かい春風のなか、屠蘇を飲む 払暁の陽光が家々を照らす 皆、旧い桃符を新しいものに取り換える 爆竹声中一歳除 (爆竹声中一岁除, ) 春風送暖入屠蘇 (春风送暖入…

中薬学ってつまらない?(江東中医薬学院)

中薬学は中医学を勉強していく上で大変重要な学科です。「理・薬・方・法」のうちの大切な一つです。 薬剤師や薬学生の皆さんは「薬用資源植物学」や「生薬学」を連想してしまいがちですが「中薬学」と「薬植」と「生薬学」は全く異なる学問です。植物の形態…

第4回 スピリチュアルなアレコレが好きな心理臨床家の会

龍谷大学臨床心理学科教授 東豊先生、精神科医 蒲生裕司先生主催の心理臨床研修会で講演をします。テーマは「心理臨床と中国医学」ですが、中医学の七情理論を心理臨床系の人たちがどう感じるか興味深いです。また羽田守快住職の「霊障と漢方薬」というテー…

紅楼夢で今までの復習(こころと漢方)

中国四大奇書のうちの一つ「紅楼夢」は清朝乾隆帝の時代に曹雪芹によって書かれた長編小説です。主人公の賈宝玉(か・ほうぎょく)は上流階級の賈氏一族の貴公子であり、物語には林黛玉や薛宝釵薛宝釵など美少女が登場します。 林黛玉は才能もありプライドが…

曹操の頭痛 中医心理学から考える(こころと漢方)

三国志 曹操の頭痛については「脳腫瘍」であったというのが現在の定説です。では三国志の時代、今から約1800年前に曹操を診た華陀は実際にはどのような診断をしたのでしょうか? 「頭痛は風痰が原因です。病根が脳の中にあるため薬を服用しても治らない…

端午節は6月7日。午時水忘れないで!(中華圏の文化・風俗)

明治政府は従来の祭り事をすべて陽暦に変えてしまいました。そのため正月も1月1日、旧正月(2月)、お盆(7月)、旧盆(8月)などズレがでてきてしまいました。同じ朝の6時でも冬と夏とでは明るさが違うように自然界の陰陽運動には消長、転化という量…

中医心理学では薬の名称にも一苦労(こころと漢方)

地竜はミミズ、李時珍の《本草綱目》では「蚯蚓」という名前で収載されています。日本でもミミズは優れた解熱効果があり乾燥させて服用させています。アスピリン喘息の患者さんはアスピリンや他の解熱剤の服用で発作が誘発されてしまいますが、このような患…

落語 天災 言葉で説得する療法(こころと漢方)

黄帝様の疑問について、岐伯がお答えいたします。 気の荒い八五郎は今日も母親を蹴飛ばし、挙句の果てに隠居の家に離縁状を母親に出すから代筆をしてくれと頼みに来る。呆れた隠居は心学の先生、紅羅坊名丸(べにらぼうなまる)先生のところへ話を聞きに行っ…

杯中の蛇影 思い過ごしは病気になります(こころと漢方)

ある人が酒を飲もうとした時蛇の影が盃に映った。その人は蛇を飲み込んでしまったと思いこみそれ以後具合が悪くなってしまった、ところがある日それは盃に映った弓だということがわかり、それから病はすっかり治ってしまった。疑いの目でみているとなんでも…

落語 代脈 寝ているより動け!(こころと漢方)

落語の「代脈」をお聞きになったことはありますか? 江戸・中橋の古方派の医師、尾台良玄は弟子の銀南に患家に往診に行かせる。患者は大家のお嬢さん、前回良玄先生が往診で腹部のしこりに気づきそれを押した途端お嬢さんは放屁をされ顔がみるみる真っ赤にな…

落語 崇徳院の若旦那に思う(こころと漢方)

落語の「崇徳院」をご存知でしょうか? さる大家の若旦那。上野の清水さんへ参詣し茶店で休んでいると「齢は十六七の水もたれるような」美しいお嬢さんがお供の女中を連れて入ってきた。若旦那は一目惚れしてしまうが、名前も聞かずに別れてしまう。それから…

暑くなると多くなる事件(こころと漢方)

最近痛ましい事件が多すぎ悲しくなります。でも不謹慎かもしれませんが夏はこうした事件が増えるでしょう。今日は予定を変えて中医心理学の立場からこうした事件を考えます。 五行学説で「火」にあたる五季は「夏」、五気は「暑」、五臓は「心」、五体は「脈…

張角からいろいろ考える(こころと漢方)

後漢の末期、張角は自らを「大賢良師」と名乗り、符水咒(ふすいしゅ)を用いて病気を治し、弟の張寶、張梁と共に「太平道」という道教の教団を組織します。この教団が黄巾の乱を起こしいよいよ三国志の時代がスタートします。 中国史の中では時代の一つの通…

中医心理学はじめました。(こころと漢方)

張角(三国志) 中医学の歴史は古く、「黄帝内径」「神農本草経」「傷寒雑病論」ができたのは漢の時代ですから西暦200年くらいです。現在2019年ですから今から1800年も前ですね。風邪のときに飲む「葛根湯」の出典は「傷寒雑病論」ですから、どれ…

Q53 甲状腺肥大をなんとかしたい

最近 会社社長や管理職の女性の頸部を注意しています。ちょっと首が太いなと感じることがよくあるからです。 問診で伺うと「咽に異物感がありスッキリしない。痰が切れない」とのことです。これは中医学では「梅核気」といい、痰ではないので咳払いをしても…

Q52 バルトリン腺炎をなんとかしたい

バルトリン腺は女性器入り口にある腺で挿入時の摩擦を軽減するための粘液を分泌する腺です。細菌やウィルスに感染すると炎症を起こし嚢胞を形成します。悪化すると痛くて歩けないほどになります。 婦人科の治療では膨らんだ部分に注射器を使って膿を抜き取っ…

Q51 物悲しいのをなんとかしたい

三国志演義の中で将軍・姜維の胆の大きさは鶏卵大であったというふうに書いてありますが。古来より胆は精神をどっしり構えさせる働きがあるとされていました。日本でも 「大胆不敵」とか「胆がすわっている」などと言われています。中国医学ではビクビクオド…