漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

Q1 おじさんの尿漏れをなんとかしたい!

年を取ると尿の勢いがなくなってきたり、キレが悪くなって、仕舞った途端にジョロと出てしまいズボンが濡れてなんともかっこ悪い状態になることがあります。これは男性としてのコケンにもかかわりますし、人生に自信がなくなり暗くなりますね。

 

漢方では尿の出を管理するのは「腎臓」です。加齢とともに「腎臓」の働きが弱くなる(腎虚と言います)と、尿の出に影響が出て来るのです。加齢とともに足腰のだるさ、弱さも出て来るのは腎が腰に位置しているからですね。

 

中国(金元代)の医師、李東垣(1180年~1251年)は滋腎通関丸という処方を作りました。

使っていないホースの中に水が残っているとよどみが溜まります。仕舞った後のジョロはこのよどみです。だからただ腎臓を強くするだけではなくこのよどみを排出させるようにしなければなりません。滋腎通関丸は腎の強化と溜まったよどみ(湿熱と言います)を排出させる働きで、尿の勢い、余瀝を解消してくれます。李東垣先生のこの漢方薬は800年経った今でもおじさんたちの希望になりますね。