漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

Q2 おじさんの加齢臭をなんとかしたい!

汚い分泌物、排泄物、臭いがある場合、漢方では「湿熱」があるのでは?と考えます。

一種の体に溜まった老廃物ですが、漢字から察することができるようにベタベタしていてジットリしている物質のイメージです。

 

これは、脂っこい物、甘い物、味の濃い物、お酒などが消化管の中に溜まり排泄できない状態です。湿熱は消化管で出来上がりやがては体全体に広がります。皮膚に広がれば化膿性の出来物、股間に広がれば股の蒸れ、痒み、血管に入り込めばコレステロール値の異常、陰茎に入れば早漏、ED、肝臓にくっつけば肝機能の異常・・・。いいことはありません。

 

お腹のポッコリでたおじさんたちの食事を考えてみれば湿熱が出来たためのお悩みを持っているのではと気になります。

 

昼にチャーハン、餃子を食べてるおじさんがやたら耳の穴を痒がるのを見ますが、あれは湿熱が「経絡(ケイラク)」という気の流れる道から耳の穴に侵入したためです。耳垢もネバネバしてるでしょ?

 

実は耳のあたりはよく湿熱が溜まりやすいエリアです。耳の裏あたりを手でこすると臭くないでしょうか? これが加齢臭です。

 

加齢臭を防ぐには野菜を中心として食事で脂を控え、湿熱を洗い流す漢方薬を使いましょう。例えば竜胆瀉肝湯がありますね。

 

これは肝胆の経絡に湿熱が入りこんだ状態なので、肝胆湿熱と呼びますが、これはおじさんたちのいろいろなお悩みの原因になっていることが多いです。