問41~44は柴胡祭りだ。
柴胡の効能を抑えていれば楽勝。
① 和解退熱:葛根と同じで強い退熱作用有り。誤解しやすい点=外感発熱でもOK。少陽証の発熱には黄芩と配合(小柴胡湯)
② 疏肝解鬱:みんな大好き逍遥散。
③ 昇挙陽気:気虚下陥証。
問45 疏散風熱の他に、清熱解毒、平肝明目の効能を併せ持つ薬物は?
A 桑葉
B 菊花
C 蔓荊子
D 升麻
E 牛蒡子
[解答]B
発散風熱薬は発散風寒薬に比べて解表力は弱く、解表ではなく疏散風熱と表現されるよ。
辛涼解表薬の中で清熱薬みたいに清熱解毒作用を持つ薬物:牛蒡子・菊花(野菊花のほうが強い)・升麻
辛涼解表薬の中で平肝明目作用を持つ薬物:桑葉・菊花
桑葉も菊花も肝経風熱、肝火上炎による目赤腫痛だけではなく肝腎陰虚の目昏暗証にも肝腎薬物を配合して用いることができる。
問46 疏散風熱、透疹止痒のほか、明目退翳、息風止痙の効能も併せ持つ薬物はどれか?
A 菊花
B 蝉退
C 桑葉
D 薄荷
E 牛蒡子
[解答]B
ここの注意点は「翳」。障翳、眼翳。眼科の用語で「角膜混濁」のこと。蝉退は疏肝風熱作用により風熱による目翳を治療する。
同じ明目でも菊花、桑葉とは異なる作用だよ。
息風止痙作用により、肝経風熱による小児の夜泣き、破傷風証に用いる。
蝉の抜け殻には蝉の目の角膜がくっついているから角膜に効くと思われていたんだね。
蝉は昼間は鳴き夜は静かになるので夜泣きに効くと考えていたんだね。実際に薬理学では鎮静作用が確認されているよ。
牛蒡子には明目作用はないが「利咽」作用がある。銀翹散に入っているね。副作用は「滑腸」(下痢)。