漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

国際中医師試験解説(中薬学)30

[化痰薬]

①温化寒痰薬(温性)=温肺去寒、燥湿化痰=寒痰、気喘、痰多、痰湿が経絡を阻害した肢節酸痛、陰疽流注、瘰癧。
②清化熱痰薬(寒性)=清熱化痰=熱痰による咳喘胸悶、痰が濃くて喀出しずらい、癲癇驚厥。

問202 燥湿化痰、降逆止嘔、消痞散結の効能を有する薬はどれか?

A 天南星
B 半夏
C 枳実
D 橘皮
E 旋覆花
[解答]B
半夏は温性の化痰薬。サトイモ科カラスビシャクの根茎=サトイモ科は毒性あり。
帰経は脾、胃、肺⇒問203 脾胃痰湿の治療。
半夏の成分にはエフェドリンがあり鎮咳作用がある。

問204 湿痰を治療する要薬はどれか?

A 天南星
B 禹白附
C 白芥子
D 半夏
E 旋覆花
[解答]D
半夏 辛温で燥=燥湿化痰。温化寒痰の要薬。臓腑の湿痰を治す。

問205 梅核気の治療に選ぶべき薬はどれか?

A 半夏
B 川貝母
C 竹茹
D 桔梗
E 天南星
[解答]A
消痞散結作用がある。

問206 天南星の効能の特徴はどれか?

A 経絡風痰を祛すのに優れている
B 筋膜寒痰を祛すのに優れている
C 肺中熱痰を祛すのに優れている
D 脾胃湿痰を祛すのに優れている
E 胸膈熱痰を祛すのに優れている
[解答]A
去風止痙作用あり=風痰証(中風、破傷風、癲癇)に用いられる。=半夏にはない作用。⇒問208 風痰の治療に優れた薬はどれか?

問207 天南星の効能ではないものはどれか?

A 祛風止痙
B 燥湿
C 散結消腫
D 化痰
E 潤肺止咳
[解答]E
半夏、天南星、禹白附=散結消腫止痛作用あり。
天南星の止咳祛痰作用は半夏より強い。しかし温燥なので潤肺作用はない。

問209 下記の白附子に関する表述で誤っているのはどれか?

A 薬性の上行を誘導するのに優れている
B 燥湿化痰の効能
C 毒蛇咬傷が治療できる
D 破傷風の治療に優れている
E 回陽救逆の効能
[解答]E=これは附子の効能

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