気虚発熱
坊やがお母さんに連れられてご相談に来られました。近隣の小児科からの紹介です。
小学校高学年の男の子ですが、痩せていて顔色が悪く疲れている様子。お母さんは逆に元気で陽気です。
以下、喋らない男の子に替わりお母さんの代術です。
学校から帰ってくると微熱がでてくる。小児科では解熱剤が処方されたが、薬が切れれば発熱する。抗生剤も使ったが効果がなく、漢方薬でと紹介されたそうです。
食欲は? あまり食べないので痩せています。
帰ってくると「疲れた」と言いますか? よく言ってすぐ横にゴロンとなってしまいます。
朝は苦手? なかなか起きません。
あまりおしゃべりしない? なにか訊いても「うーん」しか言いません。
お腹は下しやすい? 下しやすいです。
坊やに⇒学校で先生の授業聞いてる? あまり聞いていない。 授業の遅れが心配です。
運動会のあととか熱はよく出ない? 疲れると出ます。
これは脾気虚の症状ですね。疲れやすく、無気力、しゃべるのが億劫。消化器系は弱い。
中医学の発熱の中に「気虚発熱」があります。不思議な病気です。
気が不足しているため、臓器が十分活動できず、オーバーヒートしてしまっている状態です。
清熱薬は効きません。気虚を治す補気薬を使います。
この坊やには「黄耆建中湯」を使いました。熱があるけど温める薬です。
2週間ほどで発熱の回数も減り、発熱がなくなったあたりで薬は止めました。
顔色も良くなり身体も丈夫になりました。
どんどん背が伸びてイケメンになるよと魔法をかけて終了です。