屠蘇散
爆竹声中一歳除 爆竹の音を聞きながら一年を送った
春風送暖入屠蘇 暖かい春風のなか、屠蘇を飲む
千門万戸曈曈日 払暁の陽光が家々を照らす
総把新桃換旧符 皆、旧い桃符を新しいものに取り換える
王安石 元日
王安石は宋代の政治家で詩人ですが、この時代には中国には元日に屠蘇を祝う習慣がありました。
今の中国には春節に屠蘇を飲む習慣はないですね。
三国時代、華陀の処方とされていますが、華陀の書籍は焼かれしまっていてわかりません。
現在日本で流通している屠蘇散の処方は曲直瀬道三のものです。
山椒、白朮、防風、桔梗、桂皮
身体を温めたり、胃腸の働きを助けたり、風邪の予防に効果的な5種類の生薬で 季節柄、寒い時期でもあり、食べすぎと飲みすぎが顕著な正月に飲用するのは理にかなった風習といえます。
ただ薬としては㌘数がたりませんので、儀式的な感じのほうが強いですね。
江戸時代の庶民は屠蘇散は薬屋で買うものではなく医者から歳暮としてもらうものと心得ていました。
歳暮には酒で用いるのを呉れる 《柳多留》
12月31日(大晦日)の夜に180mlの日本酒に一晩浸し、元旦に雑煮を祝う前に年少者より順次、新年の縁起と長寿を祈念して飲みます。
自分自身をリセットするために屠蘇を飲んでして2020年、令和2年の新しいスタートしたらどうでしょうか?
松江堂薬局では「栃本天海堂」製の屠蘇散を用意しました。
ご来店時に「ブログ見ました」と言ってくれれば、一袋差し上げます。