臘八粥(臘月=12月)
今の人は体力をつけようと栄養価のある物を食べがちですが
栄養価の高いものを食べても消化管に負担がかかります。
胃腸に負担がかからない粥がいいのです。
粥は消化がいいだけではありません。それ自体が薬効があります。
王昴は《本草備要》の中で「今人終日食粥不知其妙」(現代人は粥を食すがその素晴らしさ(妙)を知らない)と述べています。
「迨病中食之覚興臓腑相宜」(病気の時に粥は臓腑との相性は良い)=粥は各臓器を覚醒し元気にさせる
「然迥非他物之所能及也」(他のあらゆる物は粥にははるかに及ばない)
お釈迦様は、ネーランジェラー河で身を清らかにした後、スジャータという女性がさしあげた「ミルク粥」で苦行のため消耗した体力を回復し、菩提樹の下で最後の座禅をされ12月8日の日に真理に目覚められました。この日を記念して行う法要が成道会(じょうどうえ)です。
臨済宗、曹洞宗における本山僧堂、専門僧堂では12月1日から成道の8日まで臘八摂心(ろうはちせつしん)という修行期間が儲けられます。
臘八摂心は厳しい修行で布団をひいて寝ることも許されない不眠不休のつらい修行であります。
この最後の修業の日(12月8日)の朝には体力消耗した僧に、スジャータがミルク粥を差し上げたという話にちなみ、供されるのが臘八粥です。
日本ではお粥といえば米だけですが、そうではありません。
臘八粥は米、餅米、粟、餅粟、ナツメ、胡桃、菱の実、落花生、杏、松の実、干しぶどう、砂糖を入れます。
もともとお釈迦様の成道を記念して仏前に供えるものでしたがやがて民間に伝わり仏弟子でなくとも食べるようになりました。
臘八粥 │ 123最佛的廚師來作佛粥~(?)【J樣吃最蔬服 #46】
農暦の12月8日ですが、2020年はなんと1月2日なんですね。
年末年始はとかく食べすぎて胃腸に負担がかかります。七草粥よりは少し早いですが、ちょっと気にしておこうと思っています。
日常のなかでも病後や、ファスティング(ぷち断食)の後にはお粥がよいでしょう。
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