カゼなどで熱が出て治った後もフラフラする経験は誰にもあると思いますが、新型コロナウイルスのような強い邪気の場合には抵抗力にあたる正気もかなり消耗しますので、陰性になった後でも体は「焼け野原」の状態になってしまいますのでひどい倦怠感が出るのは当然だと思います。
中医学の病機から考えれば、高熱により体の陰液(水分)は消耗した状態になります。火事の後も現場は余熱があるように、水がないので火は完全には消えていません。これが微熱になります。
陰液が消耗すると血は濃くなり瘀血という状態が生まれます。瘀血は夜間ひどくなりますので頭痛はたぶんそのせいでしょう。
これは葉天士の衛気営血弁証という温熱性の病気の進行過程から考えられます。
陰性になってまた再び陽性が出るのは、正気が回復していないところにまた再び感染してしまうのでしょうか。復発と言います。
以上のような病機から考えると、気と陰を補い、退熱、瘀血を取り去るという治療方法になるのかもしれません。
こうした大病の後のケアは漢方が得意です。