太歳とは
木星の異名。
陰陽道の八将神の一人。神様。木星の精。「おおとしがみ」とも呼びます。
その年の干支と同じ方角にあり、その方角を吉方とします。
その他に中国には伝説の生命体「太歳」があります。
気持ちの悪い形ですね。肉霊芝とも呼ばれていますが、食べれば不老不死になります。中国の「山海経」には牛の肝臓に似ていて一部を切り取ってもまたもとに戻るという記載があり、「史記」には始皇帝が不老不死の薬として求めたとあります。
時代は経ち明代 李時珍の「本草綱目」では視肉、肉芝ともいい、まるで肉のような形状をしており、石にへばりつき頭と尾を持つ。赤や白、黄色や黒など色が様々で長く食べると不老不死になると記載されています。
余談ですが始皇帝は「不老不死」にかなり執着していて道教の仙術を使う徐福に不老不死の薬を探させています。彼は童男童女3000人を従え三神山を目指します。和歌山県新宮市には徐福がこの地に上陸して捕鯨や米作りを教えこの地の指導者になったという言い伝えがあります。そして不老不死の薬として天台烏薬(てんだいうやく)を教えたそうです。今でも徐福の墓には天台烏薬が植えてあるそうですが、天台とは天台宗発祥の天台山のことで、この山に野生する烏薬のことです。
太歳は食すると芳香をはなち大変美味しいといいますが、普段は地中を移動しており凶事が現れる場所に出現すると言われ太歳を掘り当てると不幸になると言われていました。
実はこの伝説の物体。2005年に広東省で発見され、中山大学生命科学研究所の研究では傷つけると粘液を出して自己修復し、水をかけると吸収する性質を持っていることがわかりました。
正体は新種の変形菌、真性粘菌ではないかと考えられています。
日本でも太歳と似たような記録があり、肉人と呼ばれる妖怪で、これも食べると不老不死になるとされています。
家康が駿府城に滞在したときに庭に肉人が現れたが門番が追い払ってしまいどこかに行ってしまったそうです。
実は2012年、中国のある地方で「太歳」が見つかったと大騒ぎになったことがあります。レポーターも興奮気味に報道してしまいましたが、実はその正体は。。。?