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Q49 インフルエンザをなんとかしたい

インフルエンザが猛威を奮って来ました。ワクチンも不足がちなようですね。

ワクチンも有用な予防方法ですが、他にも洋の西東を問わず昔から病気の予防方法というのはありました。

中国医学で言う「未病を治す」という考えも予防を強調した考えです《内経》

未病先防は一般的には「養生」とか「摂生」と言われていますね。養生方法というのは

大きく分けると2つあります。

1)正気培養・体質増強

 正気というのは抵抗力、免疫力と訳せばいいでしょうか。《素問・刺法論》には

「正気が内にあれば邪はおかすべからず」という記載があります。身体が健康で抵抗力があれば外からの邪(病気にする様々な因子、温度、湿度、細菌、ウィルス、ほこり

化学物質・・・)は身体に入れないという意味です。

 では、身体をこのようなベストな状態にするにはどうしたらよいでしょうか?

注意すべきポイントは。精神・肉体・生活です。

《素問・上古天真論》では心はのびやかに楽しく安定させ貪らない心になるようにという助言が有ります。このような状態で身体を流れる気をスムーズに運行させることが

でき身体の機能は正常に保たれます。現代はストレスによる病気が多いのですが今の人達にとっても有益な助言です。

 気の流れといえば肉体を鍛えることも大切です。華佗は「五禽戯」という(虎・鳥・猿・熊・鹿の動作)を真似することで気や血液の流れを促進する運動を提案しています。「流れる水は腐らず」の道理です。今のジムで筋肉を鍛える運動とは違います。

太極拳のようなゆったりとした動きです。

 生活では一定の規則性が必要です。「飲食有節、起居有節、不妄作労、故によく

形(肉体)と神(精神)惧なり」です。飲食有節、起居有節は今のメタボ指導でも

言われることですね。

2)病邪を消滅して邪気の侵害を防止する。

 古代では蒼朮(オケラ)や雄黄(砒素)を燻蒸して消毒滅菌する方法がありました。古代は病原菌を運ぶ害虫が多かったのでこうした燻蒸する方法が有効だったのでしょう。30年前北京に留学していた時インフルエンザの季節になると看護師が病棟で黒酢の水溶液を噴霧していたのを思い出します。端午の節句になると雄黄酒を飲む習慣がありました。白蛇伝では白娘が許仙に端午節に雄黄酒を飲まされヘビの姿に戻ってしまいます。毒虫を媒介とする感染病は当時かなり深刻だったのではないでしょうか?

 現在では伝染病が流行るとよく「板藍根」が使われています。中国ではサーズや肝炎が流行ると皆さん板藍根を買い求め売り切れをおこすほどです。

 板藍根は中薬学では清熱解毒薬に分類され特に喉の炎症や腫れに効果があります。炎症をとる作用があるのですから「寒」という冷やす性質を持ちます。喉の痛みが強い場合は連翹と組み合わせます、連翹は金銀花と組み合わせると発熱が辛い初期の風邪に有効です。初期の風邪で熱が辛い、喉が痛いときには銀翹散(ギンギョウサン)と板藍根

を併用するといいですね。この組み合わせは初期の熱が辛い普通風邪のほかインフルエンザにも使えます。熱が炎症があれば冷やすと良いというのはわかりますが、ウィルスになぜ効くのでしょうか?これは中薬学の本にはあまり書かれていませんが、中薬大学で教授が講義してくれました。これは現代医学的な実験で板藍根には抗ウイルス作用があることが確認されているということです。ウィルスのような感染力が非常に強い病因子はすぐに身体の中に入り込みますので予防として使うことができるのですね。

 ただ中国では医薬品に分類される「板藍根」は日本では「食品」扱いになっています。お茶や飴として服用される場合、炎症のある局所への接触が長くなり有効なのですが、量は守るべきです。予防なら1日2回くらいが適当ではないでしょうか?

 うがい・手洗いの啓発ポスターをよく見ますが、これは衛生に注意する点から言って基本です。また不用意に病気が流行っている地域には行かないという病邪を避けることも意識しましょう。

 画像は中国の薬店です。板藍根が陳列されています。

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