カゼ薬の漢方薬
代表的なカゼの初期で使う漢方薬について紹介してきました。
銀翹散と麻黄湯、葛根湯、桂枝湯。
ただ特殊な体質により、以上の漢方薬が合わない場合があります。
疲れやすく、しょっちゅうカゼをひいている(気虚感冒)
もともと病気に対する抵抗力が弱い体質です。虚弱者やお年寄りに多いですね。
本来、カゼの場合には体力をつける薬物は用いません。邪気を取り去る薬を使います。
もし体力を補う(補薬)を使うと、汗腺が閉じてしまい邪気が汗とともに外に排出することができません。
これを「閉門留寇」(賊が門を閉められてしまったために外に出ることができない)と言います。
しかし、虚弱体質の人は、邪気を外に追い出す抵抗力がすでにありません。この場合には少量の補う薬を一緒に配合します。
また、弱いのであまり汗をかかせる力の強い薬物は使えません。
「参蘇飲」という処方があります。これを使います。