端午節は日本では5月5日ですが、本来これは農歴であり今の暦だと6月くらいになります。
この時期は多湿で疫病が流行りやすく、害虫が発生しやすいです。
日本でも5月5日は菖蒲湯に入りますが、勝負の葉は鋭く疫病の悪魔を退治する剣のようです。
五月人形にもなっている鐘馗(しょうき)様は、皇帝の夢の中に出てきて鬼を捕まえて食べてしまいました。
皇帝は夢の中で見た鐘馗を描かせ魔よけの神として民衆に掲げさせました。
また害虫駆除のために雄黄(砒素の化合物)を燻蒸しました。また雄黄を高粱酒に漬けて飲みました。
白蛇伝では端午節に雄黄酒を飲まされた白素貞が苦しくなり白蛇に戻ってしまいます。
京剧《白蛇传·游湖》《谢瑶环》选段 【名段欣赏 20160523】
また薬局では香草面(匂いの粉)を紙に包んで配り、それを匂い袋の中に入れて首にかけました。
今でもアロマテラピーという治療方法がありますが、エッセンシャルオイルを用いるのではなく芳香性の強い薬草を使い芳香により空気中のウィルスを抑制していたのでしょう。
これは辟瘟香囊といい、瘟(疫病 ウィルス)を避ける香囊(香りのよい袋)とも言い、古来より使われていた疫病予防の方法です。
使用する薬草はわかるので近いうちに作ってみようと思っています。