忘れていた春の災いがやってきました。
早朝になるとくしゃみが止まらなくなり鼻水が出てきます。
僕も大学時代から花粉症で苦しんできました。30年以上前はよい薬がなく抗ヒスタミン剤が使われてきました。
抗ヒスタミン剤は効きすぎると鼻水は止まりますが、強烈な眠気がきます。ステロイドは副作用で鼻血が出やすくなります。
そのうち抗アレルギー薬が開発されましたが、理屈通りには効いてくれません。
健康食品もいろいろなものが流行りそして消えていきました。
漢方の世界でも小青竜湯を使うのがせいぜいでした。
しかし苦しい花粉症も春が終わると治ってしまい、花粉症のことは次の季節まで忘れられてしまいます。
30数年前、北京に留学していたときには中国には花粉症の患者さんはいなく、友好病院を受診したときも
カゼと勘違いされました。
しかし中国も生活水準が上がるとともに「過敏性鼻炎」の患者さんは増加し、上野アメ横のドラッグストアでは
花粉症の薬を爆買いする中国人が出てきました。
そうしたなか中医学でも本腰をいれて花粉症に取り組むようになり朱丹渓の玉屏風散が応用されていきました。