漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

Q10 お父さんのやる気をなんとかしたい!

 やる気というのは別に特定の意味ではなく、すべてにおいての行動力のことです。

若い時はできたことでも、年をとってからは頑張れない、くたびれてしまう、挑戦できない、興味もないという風になってしまいますね。

 男性の持つ性ホルモンには闘争力、行動力というものがあるそうですが、加齢とともに低下してしまい何事にも頑張れなくなってしまうようです。

一見 おとなしい物分かりの良いおじさんですが、体の中では男性ホルモンが減少しているのかもしれません。

 漢方でこの男性ホルモンに相当するのは腎に蓄えられている「精」という生命力です。中国の歴代皇帝はこの精を増やすために専属の仙人や仙女の助言を受けていました。

 精は個体差があり同じとしでも若々しい人老けている人、元気のいい人ない人など外から観察していてもわかります。

 精は食事、生活、運動などでかなり増えたり減ったりするようです。漢方薬のなかにも「疲労」によいと書いてあるものは多くありますが、実際その中には精を増やすものは多くありません。

 動物性生薬には精を増やすものは多いのですが、これらには体を温めてしまう性質のものが多く、暑がりほてり気味の人は服用できません。(タツノオトシゴ、鹿、オットセイのペニス、冬虫夏草)

 体の余熱を冷ます生薬としては蝉タケ、魚浮き袋などあります。

 やる気の出ない男性は専門家に相談して合ったものを選ぶといいですね。