漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

ガマガエルと動悸と落語ガマの油

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風水カエル。脚が3本しかありません。
* 蟾酥(せんそ)

ヒキガエル科のシナヒキガエル(中華大蟾蜍)の耳後腺や皮膚腺から分泌される乳液を加工乾燥したものです。

有毒で目に入ると激しく痛みます。しかし痛みを止める作用は強く、歯痛で粉末を局部に外用します。

日本ではガマの油が刀傷や切り傷に効くと口上で言っていますが←蟾酥は含まれていないらしい。ごま油+ムカデ+ヒキガエル

皮膚の化膿症の腫れや疼痛に外用します。

牛黄と同じく「開竅薬」ですので、意識障害がある場合、鼻の孔から粉末を麝香と一緒に吹き付けます。

動悸息切れの薬として救心や六神丸に入っていますね。

咽喉の痛みがつらい時に、六神丸を舐めるのですがそれは蟾酥の解毒、止痛作用を利用したものなんですね。


蝦蟇の油 三遊亭圓生