32 鼻淵鼻塞と頭痛の治療に優れた薬はどれか?
A 防風
B 紫蘇
C 細辛
D 独活
E 桑葉
[解答] C
解表薬の中で通鼻竅の作用があるのは、白芷(+止痛)、細辛(+止痛、温肺化飲)、蒼耳子(有毒)、辛夷(鼻淵の要薬)
白芷は頭痛、鼻塞がある風寒感冒に用いる、試験問題ではよく「陽明経頭痛」として出題されるな。細辛は強い麻酔止痛作用があり頭痛や歯痛、打撲痛に使う。白芷、細辛は効能がよく似ている。解表作用は強くはないので一般的な風寒感冒にはあまり使わないが、鼻淵鼻塞、痛みがある場合に配合する。この問題には「陽明経頭痛」とは書いてないし細辛や。
33 伝統で粉末の服用量が3gを越えてはいけない薬はどれか?
A 肉桂
B 細辛
C 附子
D 呉茱萸
E 川椒
[解答]B
古来粉末を単用する場合「半銭匙をこえてはならない」と記載がある。呼吸中枢抑制作用があるのだ。使う時は細心の注意が必要やで。ちなみに細辛はウマノスズクサ科や。この科はアリストロキア酸を含み腎障害を起こす副作用が報告されているで。細辛の場合は地上部に少量のアリストロキア酸を含んでいるので、地上部は使わない。使用部位は根、根茎。
35 夏季に冷たい物を飲みすぎて陽気が陰邪により抑えられてしまう陰暑証の治療で、まず使うべき薬物はどれか?
A 荊芥
B 香薷
C 桂枝
D 細辛
E 紫蘇
[解答]B
陰暑証っていったい何や? これは暑湿証とも言うな。つまり、外有風寒+内有水湿の状態だ。外邪は風寒邪やで。だから温性の解表薬使うな。これは前回やった香薷の主治証だ。香薷は①発表解表、②和中化湿の作用があるが 単独の作用では用いられない。気味が強烈過ぎて飲みにくいからや。①+②作用が両方が必要な夏季に使う。