宴会季節の胃の薬
これから12月に向かい宴会が増えると思います。
薬剤師仲間の宴会は乾杯の前に各自マイ胃薬を飲むところから始まります。
漢方をやっている人は二日酔いセットを自分で作って持ってきますね。カキ肉とか肝臓のサプリ、五苓散ドリンク・・・
メーカーの人も自社の消化薬を席に配って回ります。
飲みすぎ、食べすぎると、お腹が張って苦しくなり吐き気や実際に吐いてしまうこともありますね。
素朴な疑問ですが、食べ過ぎは消化剤でいけるとして、飲み過ぎは消化剤でどんなもんだろうと思います。
飲み物は最初に消化管に入っていくのに、なんで肝臓の薬を飲むのかとも思います。
中薬学には「化湿薬」と「消導薬」があります。
「化湿薬」は消化管に溜まった水分(中医学では湿という)を代謝させていく薬物。
「消導薬」は消化管に溜まった未消化物を消化させていく薬物です。
どちらも消化管の詰まりで腹部が張り苦しく、気持ち悪くなります。
同じような症状が出ますが、詰まってい物は異なります。
消化薬が効くのは、食べ物がつまり、臭いゲップが出たり未消化物を吐く、「宿食」という状態のときです。
個人的感想ですが「飲み放題コース」はあまり食べ物でないので食べすぎは少ない気がします。
同じお腹が張って気持ち悪くてもゲップが臭くなく未消化物は吐かないのは「湿邪困脾」という状態です。飲み過ぎで水が多くなり消化管機能が処理を追いつかなくなったときに出る症状です。その他、水が多いので体はむくみ重だるくなります。おなかは冷えて下しやすくなります。
消化管の水を処理できるよう平胃散、もともと胃が弱い人は香砂六君子湯、参苓白朮散がいいかもしれません。
僕は飲み会では後者の症状が出るので参苓白朮散を飲んでから出かけるようにしています。
消化管には水がたまらず、酒毒(アルデヒド)は尿から排泄されるので翌日体もだるくなく頭痛にもなりません。
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