最近は男性の尿もれでズボンにシミが付くCMがよく流れています。
働きざかりの男性ではこれは「沽券に関わ」りますね。
これは「余瀝」というのですが、尿が出終わった後でもまた少し漏れてしまうのです。
この状態を中医学では「腎気不固」といいます。
腎臓の温まるエネルギーで水は蒸気になり、引き締めるエネルギーで漏れないようにします。
ある程度水が貯まると今度は押し出すエネルギーで排泄します。
年齢がいくと腎の力は衰えるので頻尿になったり勢いが無くなったりしていきます。
働き盛りの男性でも最近は腎臓の衰えがあるのですね。過労でしょうか?
ジムに通っても腎臓は鍛えられません。
元代の李東垣は「滋腎通関丸」(肉桂、知母、黄柏)を作りました。腎臓を温めてくれる薬です。
この薬は製剤がないのでこの薬の処方意図に従って薬を組み合わせていくことになります。
スプレーで応急処置をすることは良いことだと思いますが、腎臓を強くすることはできません。
加齢により症状は重くなりますし、老化をコントロールする臓器はケアしたほうがよいです。
尿もれには悩まず、早く治したほうがいいと思います。