漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

ヒエヒエの季節

本日 僕の誕生日

12月生まれはケーキがクリスマスと合同になったりして比較的可愛そうです。

プレゼントはマフラーや靴下多し。寒いので、よい。

急に寒くなってきましたが、今日は冷えが原因の病気の相談が多いです。

①手の先の冷え
指の先がドライアイスのよう。痛くて、左中指は感覚がなくなります。

人差し指はカサカサしてあかぎれます。

病院では検査はしたが原因不明で、保湿のクリームだけが出ているそうです。

冷えが原因ではないでしょうか?

冷えて血管が収縮したのでは?

以前は血管を拡張させる薬が処方されたそうですが偏頭痛持ちで飲むのが怖くて飲んではいないそうです。

血管を拡張させるより冷えを取り除いてあげれば自ずと血管は広がるでしょう。

お風呂に子供と入ると(←うちの漢方で生まれた)、ママのお腹冷たいと言われるそうです。

女の人の子宮から出ている衝脉、任脉が冷えているのですね。

この脉を温めて、冷えを取り去る作用のある「温経湯(うんけいとう)」を使いましょう。

経とは衝脉、任脉のことです。

この処方は子宮が冷えて妊娠できない場合によく使います。

もしかしたらまた妊娠しちゃうかもしれません。

②頭痛

こめかみから目の奥が痛くなる。

この女性も冷えが強く、おへそあたり太ももの内股が冷えています。

こめかみや目の奥は肝臓の経絡ですので、肝臓の経絡を温めて散寒、止痛の効果のある

呉茱萸、ミカン科ゴシュユの未成熟果実です。これは温経湯の中に入っています。

この場合も温経湯。



昔の人は、脚のシモヤケに鷹の爪(唐辛子)を足袋の中に入れたそうです。

唐辛子は暖める作用だけではなく体に停留してしまっている寒邪を散らしてくれます。

温めて血流を良くして原因になる寒さを取り除くのですね。

温経湯はそれと同じ働きです。

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