除夜の鐘
騒音妨害でお寺が訴えられたという話を聞いて世も末だと思いました。
除夜の鐘は宋の時代、仏教の教えによりこの世には百八の煩悩があり除夜の鐘を聞くことで煩悩が除去されていく。
除夜の鐘を聞けば来る年には万事願いが叶うと言われていました。日本には鎌倉時代に伝わりました。
僕が留学していた頃、年末の北京の寒さから在住の外国人はクリスマス休暇を利用して温かい香港に行ってしまい
ホテルはガラガラでした。
そこで旅行社が企画したのが「木枯らしツアー」。中国に除夜の鐘を聞きに行こうというものでした。
中国は農暦で新年をお祝いしますので、陽暦の31日の寺の鐘など「時報」でしかありません。
大晦日と言うのは春節の前日であり来年は1月24日が大晦日(除夕)です。元旦の前日は跨年夜と言います。
それでも真に受けた日本人が大鐘寺に鐘を叩きに行っていました。
逆に中国人が日本に除夜の鐘を聞きに来るのではないでしょうか?
もうすでになくなってしまった中国の文化風俗が日本に残っているのです。
彼らはよく奈良京都に行きますがこれは唐代を感じることができます。
中国の若者の中には昔の時代にあこがれる人がいるんですね。
Young people in China want traditional Han clothing back in fashion
若い頃は友人と外で年越しをお祝いしましたが、今では家でテレビで除夜の鐘聞きながらそばを食べて心穏やかに新年を迎えたいです。